PRECIZIKAの測定方式

リニアエンコーダ

エンコーダは光学機械的な部分と電子回路で構成されています。
密封型リニアエンコーダはアルミのハウジングの中にスケール、光源の赤外線LED及びレチクル格子と受光素子が発生した電気信号を処理する電子回路で構成されており、可動部には蓋が取り付けられています。
下図のようにリニアエンコーダはスケールを測定対象物に貼りつけ、スケールに沿って動く光源及びレチクル格子、それに完全に同期して動く受光素子を機械的にうまく配置する事で動作させることが可能です。 このため、スケールはケースに納められ、それにボールガイドで光源とレチクル格子、受光素子が移動する構成となっています。
受光素子で作られた電気信号を電子回路が処理した後その信号はセンサーヘッドからケーブルを介してCNC装置、制御装置(PLC等)又はデジタル表示器に伝えられます。
光学的な機構部は光源(赤外線発光ダイオード)及びレチクル格子、スケールで構成されており、LEDからの光をレチクル格子とスケールに精密に刻まれたスリットの組み合わせで受光素子面にモアレを発生させ4つに区分され配置されたレチクル格子のそれぞれのペア―を電気信号に変換したときに位相が90度ずれて発生するように配置します。 もう一つのペアーは基準信号(原点信号)の発生に使用されます。
スケールのスリットの背後に配置されたフォトダイオードが二つの直交した電流信号I1とI2を作り出し用途によって必要とする出力信号の形態に応じ、例えば、11μAサイン波【タイプA】、1Vp-pのサイン波【タイプAV】、又はTTL矩形波【タイプF】等に変換する為に必要な電子回路がエンコーダ内部に組み込まれます。


図1) リニアエンコーダ構成
  1. 光源(赤外線)
  2. レチクル格子
  3. スケール
  4. 受光素子アレイ

アブソリュート回転エンコーダ

アブソリュートエンコーダは絶対位置情報を出力する装置で、それぞれの位置に応じたユニークな信号を出力します。 その分解能は2のn乗(nはビット数)で決められ、様々な信号プロトコルに変換可能なグレーコード(a)か、バイナリ―コード(b)を使用しています。
このエンコーダの形式は一般的にはモーターの電源投入時や遮断時のシャフトの位置をインクリメンタル方式のように動かさなくとも即時に読み取り、出力することが可能です。
光学式アブソリュートエンコーダはインクリメンタルエンコーダと同じような光学機械式パーツを使用しますが、違いはコードディスク、及び格子の刻み方で、電子的な処理回路も全く異なります。
コードディスクは分解能によってコードの方式によっても違いますが多数のトラックで構成されています。


図2) アブソリュート回転エンコーダのディスクコード
 
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